環境3大ニュース(11月4日〜11月10日) |
- 2002年米抜き発効へ、日本、批准作業に着手、温暖化防止、議定書ルール最終合意
地球温暖化防止マラケシュ会議は十日午前(日本時間同日午後)、先進国が温暖化ガスを削減する京都議定書の運用規則で最終合意した。日本と欧州連合(EU)が、対立していた排出権取引の運用問題などで歩み寄った。全体会議を招集し議定書規則を採択する。議定書から離脱した米国を除く日本など各国は二〇〇二年発効に向けて批准作業に入る。国際協調による温暖化防止策がいよいよ実行段階に移る。
会議は議長案をもとに主要各国の環境相が最終日の九日午後から個別に協議。排出権の国際取引など「京都メカニズム」に制約を課した当初案に日本が強く反発するなどして、協議は十日未明までもつれた。欧州は温暖化ガスの削減目標未達成の際の罰則と参加資格を関連づけることを主張したが、日本は京都メカニズムの機能を損なう制約は認められないと抵抗。EU側が最終的に罰則規定との関連づけを取り下げることで妥協に達した。
また、排出ガス削減量に組み入れられる森林吸収枠の倍増を求めていたロシアも主張が認められた。妥協を重ねた政治決着で京都議定書の運用規則決着に持ち込んだ。
会議には約百七十カ国の閣僚が参加。最終合意をうけて各国は今後国内批准の手続きを進める。京都議定書の発効には、排出削減義務のある先進国三十八カ国のうち排出量ベースで五五%以上、途上国を含め五十五カ国以上の批准が必要。各国の批准が順調に進むとみられ、離脱を表明した米国抜きで議定書は動きだす。
議定書が正式に発効すれば、日本の場合は二〇〇八―二〇一二年に九〇年比で六%の排出削減を義務づけられる。また各国は年内にも、排出ガス削減義務を満たせなかった場合に罰則を課すかどうかという問題など、先送り案件を議論。また先進国に続く途上国の削減義務、離脱した米国との共同歩調などを中期的に探ることになる。(日本経済新聞)
- 世界の人口2050年に93億人 国連「白書」で推計 環境問題深刻化を指摘
国連人口基金(本部・ニューヨーク)は六日、二〇〇一年版「世界人口白書」を発表し、世界の人口は二〇五〇年に九十三億人に達するという推計を明らかにした。九九年発表の推計値より四億千三百万人の増加。この増加分のうち59%を、十六の途上国で占めている。
推計は国連人口部の統計による。現在の世界人口は六十一億三千四百万人で、年間七千七百万人の割合で増え続けている。増加ペースに今後大きな変動はなく、二〇〇五年までの人口増加率も年平均1・2%と推計されている。
今回の白書のテーマは「人口と環境の変化」。経済のグローバル化が世界に富をもたらした一方で、大気汚染や温暖化など地球環境の悪化を招いたと分析、世界人口の20%を占める国が個人消費総額の86%を占めている現状を示している。
地球環境問題の深刻化については、水資源の不足、食糧生産力の低下、大気汚染を主因とする気候変動などを取り上げている。水問題を抱える国は、二〇〇〇年の三十一か国が、二〇二五年には四十八か国にまで増加する見込み。 (読売新聞)
- 浜岡原発、格納容器内に放射能帯びた水漏れる
緊急炉心冷却システム(ECCS)系統の配管破断事故があった静岡県浜岡町の中部電力浜岡原発1号機(沸騰水型、出力54万キロワット)で、圧力容器の制御棒駆動機構付近から原子炉格納容器内に、放射能を帯びた水が少量漏れていたことが10日わかった。中電は「圧力容器下部の制御棒付近から水漏れが見つかったのは国内で初めて」と話している。中電では漏えい部分を特定するため、同日朝から水漏れが確認された付近の機器の取り外しを始めた。
中電によると、破断事故を受けて格納容器内を点検していた作業員が9日午後3時半ごろ、原子炉の働きをコントロールする制御棒(計89本)のうち、1本の駆動装置付近から数秒に1滴程度の割合で水が漏れているのを発見。1立方センチあたり323ベクレルの放射能を帯びており、水はコンクリート製の格納容器内の床に落ちていた。原発外部への影響はない。
点検作業は9日午後2時前から始まったが、漏れた総量などは不明。原子炉を停止するまでは、水漏れは確認されていないという。格納容器内では、毎時0.6ミリシーベルトの放射線が検出されている。
漏えい部分を特定するため、中電では制御棒駆動装置を支える機器やケーブルなどを取り外す。作業は10日夕方までかかる見通し。
今回の水漏れについて、中電の石原準一・原子力管理部業務グループ長は「原子炉停止との因果関係はない」と否定した。同原発では過去、定期点検のため18回原子炉を止めているが、原子炉を止めるための制御棒付近から水が漏れたのは初めてという。
中電によると、88年に浜岡1号機で定期点検中、別の個所から水が漏れたことがある。今回と同じ個所からの水漏れは米国で5件、スペインで1件起きているという。(朝日新聞)
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環境3大ニュース(10月28日〜11月1日) |
公正取引委員会では、平成13年10月上旬にインターネット上の広告について、景品表示法に違反するものがないかを一斉点検するインターネット一斉調査を実施した。今回の一斉調査の対象としたのは、環境保全効果を強調する商品と浄水器の通信販売サイトのうち無作為抽出した396サイト。点検の結果、396サイトのうち不当表示につながるおそれのあるサイトは46サイト(11.6%)あり、公正取引委員会では、これらのサイトの管理者に対し、景品表示法の遵守を求める啓発メールを送信した。
不当表示につながるおそれがある表現としては、(1)「リサイクルした廃食油を原料にした石けん」のように、原材料の使用割合など表示対象範囲が明確でないもの、(2)「100%自然に分解され、川・海を汚しません」のように表示の裏付けとなる実証データが疑わしいもの、(3)「地球環境にも人にもやさしいエコロジー商品」のように、あいまいな表現を単独で使っているものなどが見受けられた。
公正取引委員会では、平成13年3月に、環境保全に配慮していることを示す広告表示についての実態調査を行い、環境保全型商品の広告表示について、(1)表示の示す範囲が明確であること、(2)原材料の使用割合を明確に表示すること、(3)実証データによる裏付けが必要であること、(4)環境にやさしいなどの抽象的な表現は単独ではつかわないこと、(5)環境マーク表示は認定理由が明確にわかるような表示であること−−などの留意事項の整理を行っていた。今回のインターネット一斉調査は、3月調査のフォローアップの意味があり、これらの留意事項に基づき実施された。【公正取引委員会】
地球温暖化防止のための京都議定書の運用ルールを話し合う気候変動枠組み条約第7回締約国会議(COP7)が29日からモロッコのマラケシュで始まる。
COP7では、COP6再開会合で成立したボン合意を前提に、より詳細で具体的な運用ルールを作成する作業を完了させることを目的としてる。ボン合意にある主要な4つの論点のうち、途上国に関する問題についてのこの作業はCOP6再開会合で終了したが、吸収源、京都メカニズム、遵守制度についての作業がまだ残っており、今回のCOP7で終わらる必要がある。
確かな京都議定書の運用ルールができれば、各政府に対し、議定書の批准、発効の道筋がより明確になります。マラケシュは、ギアを一気に高速に切り換え、議定書の実施をより速く進めていく絶好の機会だといえる。【全国地球温暖化防止活動推進センター:より詳細情報はこちらから】
- ディーゼル車排ガス、ダニアレルギー悪化――国環研、動物実験で確認。
国立環境研究所(茨城県つくば市)と大分県立看護科学大学の研究グループは、ディーゼル車の排ガスがダニアレルギーを悪化させることを動物実験で確かめた。ダニアレルギーを起こしやすい体質のネズミは、ダニの破片などと一緒にディーゼル排気粒子(DEP)を吸い込むと、ダニだけを吸った場合と比べて気管支ぜんそくが悪化した。
アレルギーを引き起こすといわれるコナヒョウヒダニのエキス一マイクロ(マイクロは百万分の一)グラムに、ディーゼルエンジンの排気から集めたDEP五十マイクログラムを混ぜ、ぜんそく持ちのネズミの気道に二週間間隔で四回にわたって注入。ダニエキスだけを注入したぜんそくネズミと比較した。
その結果、アレルギー反応の指標となる血中の物質IgG1が、DEPを吸い込んだ場合はダニエキスだけのときよりも約十倍多くなることを確認した。また気道の表面の細胞の粘液の分泌も増えていた。大分看科大の市瀬孝道教授は「DEPが、ダニによるアレルギー反応を強めていると考えられる」と話している。研究グループはDEPがダニが引き起こすアトピー性皮膚炎にも影響を及ぼしているとみて今後は皮膚炎との関係も調べる。
ディーゼル車の排ガスは花粉症を悪化させるともいわれている。環境省は今年三月、自動車窒素酸化物法(自動車NOx法)を改正し、来年度からはディーゼル車が排出する粒子状物質(PM)を規制対象に加える。【日本経済新聞】
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環境3大ニュース(10月21日〜10月27日) |
- 9月の平均オゾン全量、国内は変わらず、南極昭和基地では最少値記録
気象庁では、札幌、つくば、鹿児島、那覇の国内4地点及び南極の昭和基地で、上空のオゾン量の観測や地上に到達する有害紫外線の強度の観測を行っており、その結果を毎月1回発表している。2001年9月の国内4地点の上空における月平均オゾン全量(ある地点の上空にあるオゾンの総量)は、札幌、つくば、鹿児島、那覇の4か所ともで並であった。
ただし昭和基地では、9月の平均値としては観測開始以来最も少ない値である169ミリアトムセンチメートルを記録した。
また、米国航空宇宙局(NASA)のアースプローブ衛星のデータと気象庁の観測値から作成した全世界の月平均のオゾン全量分布の結果では、参照値である1979年から1992年の月別平均値との偏差を解析した結果、「北太平洋」及び「南極大陸とその周辺地区」で10%を超えるオゾン総量の減少がみられた。【気象庁】
- グリーン調達、海外全拠点を対象――シャープ、来年度中に導入
シャープは二〇〇二年度中に海外の全生産拠点を対象に、環境に配慮した資機材を選別して調達する「グリーン調達」制度を導入する。国内の生産拠点では昨年四月から導入しているが、世界規模で環境対応に取り組む姿勢を鮮明にする。
取引先企業の環境保全に対する取り組みと、納入品の環境負荷の度合いについて、シャープが定めるガイドラインに基づいて評価する。取引先に対しては環境管理規格の「ISO14001」の導入実績など二十五項目、納入品については有害物質の使用など十三項目を評価基準とする。
まず同社の海外での最大生産拠点であるマレーシアで十一月初旬までに取引先に対する説明会を実施、取引先と納入品の調査を開始する。欧米、中国でも順次導入する。【日経産業新聞】
- 鼻炎患者にムシできぬ敵 昆虫も原因、耳鼻科医らが全国調査
くしゃみや鼻水が頻繁に出るアレルギー性鼻炎の原因の一部に、昆虫があることが全国規模の調査で示された。昆虫はこれまで見過ごされてきたが、原因がよくわからず、治療効果の上がらないアレルギー性鼻炎では、原因として疑ってみる必要がありそうだ。近く国内の耳鼻科専門誌で公表される。
調査したのは、奥田稔・日本医大名誉教授らの耳鼻科医でつくる「昆虫アレルギー研究班」だ。昨年夏、全国20施設でアレルギー性鼻炎の患者計560人から血液を採取。よく知られている植物などのほか、昆虫のゴキブリ、ガ、ユスリカを含めた13種類の抗原に対して抗体の有無を調べた。
班員の荻野敏・大阪大学教授によると、抗体があった患者の割合はガ33%、ユスリカ16%、ゴキブリ13%だった。ガはイネ科、ゴキブリやユスリカはブタクサ並みに抗体を持つ患者がいた。
各昆虫のエキスを鼻に入れ、鼻炎の症状が出るかどうかをみる誘発テストも実施。抗体量の多い患者ほど症状がひどく現れる傾向にあった。
荻野さんは「とくに秋から冬に悪化する患者で昆虫が原因の一部である人が多い」と話す。夏から秋に増えた昆虫の死がいから、抗原が飛散するためらしい。【朝日新聞】
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環境3大ニュース(10月14日〜10月20日) |
- 2001年のオゾンホール 観測史上3位の大きさに発達
2001年のオゾンホールは過去最大だった2000年よりは小さかったものの、9月後半に過去3位の規模(面積2,647万平方キロメートル、オゾン破壊量8,841万トン)に発達していた−−。気象庁では10月12日に今年のオゾンホールの規模について、このような結果を発表した。
2001年は8月上旬から南極上空でオゾンホールが観測され始め、オゾンホールの発達に必要な「極域成層圏雲」出現の目安となるマイナス78度以下の領域も、7月下旬から8月にかけて南極上空の成層圏で大きく広がっていた。このため同庁では、今年のオゾンホールの面積は過去最大だった昨年に匹敵する規模に発達するとの予想を9月7日付けで発表しており、この予想が的中したことになる。
なお、オゾンホールは10月上旬までに最大規模となり、11月下旬から12月にかけて消滅する。今年のオゾンホールもすでに規模を縮小しはじめており、今後気象状態が例年と変わらなければ、例年同様に消滅すると見られる。【気象庁】
- 環境ホルモン新たに8物質を選定−−環境省が検討会で決定
環境省はこのほど、第2回内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)問題検討会を開き、2000年度に選定した12物質に加え、今年度新たにリスク評価に着手する8物質を決定した。選定されたのはペンタクロロフェノール、アミノトール、ビスフェノールA、2、4―ジクロロフェノール、4―ニトロトルエン、フタル酸ジペンチン、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジプロピルで、これらの物質は、海外の動物実験などで内分泌器官となる甲状腺や生殖への影響が認められている。(環境新聞社)
ドイツ連邦環境大臣トリッティン氏は、ベルリンで開催された第11回原子力法シンポジウムで次のように語った。同氏いわく、テロリズムの危険を考えてみても、脱原発を法的に確保する新しい原子力法を早期に可決し、エネルギー転換を一層進めなければならない。風力発電設備は、テロリストの攻撃目標にならない。分散的エネルギー供給は、集権的エネルギー供給より安全なのである。原子力エネルギーと結びついたリスクは、(脱原発が完成するまでの)限られた期間しか受忍できないものである。以上のように述べた後、トリッティン氏は、ドイツ連邦議会が今年末までに同法を可決することを確信している、と語った。
現在の評価によれば、ドイツにおいては、ドイツの原子力発電所は、テロリストの脅威にさらされていない。しかしながら、テロリストの標的は、飛行機に限られない。そこで、まず、テロリストの攻撃に対する安全確保措置の現状を総括し、危険が高い場合には、より強固な安全確保措置を講ずることが必要である。仮にテロリストによ攻撃がありうると認められた場合には、州の環境大臣、連邦環境大臣は、いくつかのあるいは全ての原子力発電所を停止させるべきか否か決定しなければならない。これに必要な法的根拠はすでに存する。
第11回原子力法シンポジウムは、脱原発までの残余期間の原子力発電の安全性、輸送、放射性廃棄物の処分、脱原発への法的基礎付け、エネルギー政策を主題として、2日間にわたって開催された。【ドイツ連邦環境省】
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環境3大ニュース(10月7日〜10月13日) |
- 環境省 全国の重要湿地500ヵ所、典型的な生態系示す396地域、特徴のある生態系1,195地域のリストを公表
今回選定された重要湿地は湿原、河川、湖沼、干潟、藻場、マングローブ林、サンゴ礁などのうち生物の生息地として規模の大きな湿地や希少種が生息している湿地。ラムサール条約の「国際的に重要な湿地を指定するための基準」を参考にした選定基準をもとに、数百人専門家からのヒアリングや都道府県への意見を参考にしてリストをとりまとめた。
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